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大阪府立阪南高等学校同窓会
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7期生 石黒さん(12)
石黒さんから最新の記事が届きました。今回はカナダ西部に旅行に行かれた時のことについて書かれています。雄大な自然が皆さんの頭の中にもきっと浮かんでくることと思います。
◆カナダ西部の旅行◆
2023年の8月6日から11日まで、私たち夫婦と娘家族4人、合計6人でトロントからカナダ西部のアルバ―ター州にあるロッキー山脈の中の観光地を訪れていました。今年の初めに娘から夏にみんなでどこに行きたいかと聞かれて、提案された3か所からカナダ西部のロッキー山脈にある観光地に行きたいと言いました。
丁度娘が生まれる前の1979年に日本人の友達と二人で、トロントからバンクーバーまで車で行って、帰りにカナダ側を通り、ブリテッシュコロンビア州からカナダのアルバ―ター州に入り、バンフ、ジャスパー、レークルイーズなどを見て回りました。あれから40年以上経っていますので、又もう一度訪れたいという思いに駆られました。前回は車でアメリカ大陸を横断して行ったんですが、今回は飛行機ということでかなり楽かなと思いました。車の場合はトロントからバンクーバーまでアメリカ経由で行ったんですが、友達と二人で毎日約1000キロメートル運転してバンクーバー到着まで約5-6日ぐらいかかりました。アメリカ経由にしたのは、アメリカのインターステイツハイウエー(州をまたぐ高速道路)はみな片側2車線なので、カナダの大陸横断1号線よりは安全なのかなという考えでアメリカ経由を選びました。カナダの1号線の場合は大都市近郊を除けば、ほぼ片側1車線だと聞いていたので、安全面からの事を考えてすこし遠回りになるんですが、あえてアメリカ経由ということを選びました。アメリカ、カナダでは高速道路は無料です。アメリカもカナダも郊外に出ると高速道路は両側の車線の間に広い中央分離帯が設けられていて、道路がすごく広く感じられます。こちらの高速道路を走るのはすごく楽だと思います。とにかく広くて、大きくて、余裕のある走行ができます。
(↑ カルガリーからキャンモア―に行くときのハイウエーの様子です。片側2車線で、中央分離帯がついています。)
トロント発のエアーカナダの飛行機で、西部アルバ―ター州にあるカルガリーまで飛ぶことになっていました。一列9人座れる飛行機で、かなり大きく300人近くの人達が乗っていたと思います。最近の飛行機はどこに行っても満員ですね。昔は半分ぐらい空席の時も結構あったんですが、最近では国内線、国際線にかかわらず席はいつも満席という状況です。4時間のフライトも全然気にならなくて、着陸するときも大変スムーズな着陸で、とても快適なフライトでした。エアーカナダのフライトアテンダントは結構東洋系の女性たちが働いているようです。昔はほぼすべて白人ということだったんですが、最近ではだんだんと変わってきているみたいです。国内線になるとこちらでは食べ物は出ません。出るのはジュースとかコーヒーだけです。飛行機会社もあらゆるところで、経費を節約しているようです。
カルガリー空港に着いて、義理の息子がレンタカーのカウンターに行って大きなクライスラーのミニバンを借りました。7人乗りで中はとても余裕のある車でした。さっそくGPSに目的地の住所を入力して、出発ということになりました。今日の目的地はカルガリーから西に約100キロ少し離れたロッキー山脈のふもとにあるCanmore(キャンモア―)というところに行って泊まる予定になっていました。Canmore の町のリンクを張らせてもらいます。
https://www.explorecanmore.ca/
Canmore の町はちょうどロッキー山脈の山々に挟まれたところにあるリゾート地です。街の産業は観光業が主で、町のあちこちに旅行者用のロッジが立てられています。私たちもそのロッジの一つに泊まったんですが、部屋の作り方が素晴らしく快適にできていました。リビング、ダイニング、キッチンがついていて、又ベッドルームも二部屋あってとても広く快適なところでした。ホテルになるとただ部屋があるだけなんですが、こういうロッジではキッチンがあるので、食料は外のスーパーで買ってきて部屋の中で料理することができるので、大勢で泊まる場合はお金の節約にもなると思います。ここは夏はロッキー山脈にある観光地にくる旅行者達、冬はすぐ近くにあるいくつものスキー場で町がにぎわうようです。この町にいると両側にある2000メートル級の山々に挟まれている格好になり圧倒される様な感じになりました。壮大としか言いようがないみたいでした。
(↑ Canmore で泊ったロッジです。設備がとにかく最高です。すべて付いていて、とにかく広かったです。ホテルより良かったです。 )
此処にある山々はロッキー山脈と言われているんですが、今まで深く考えなかったんですがどうしてロッキー山脈かと言われるのが、今回来てみてわかりました。ここにある山々がすべて岩からできているからだと思います。日本にある山を思い浮かべてください。皆木々でおおわれていますが、その土台は殆どが土でできていませんか?その上に木が生えて、山全体が緑に見えますよね。でもここにある山々はすべてごつごつとした大きな岩の塊から山が形成されています。見るからに荒々しい山々です。それと気が付いたことは、カナダにある山々が同じロッキー山脈でアメリカにある山々よりも険しい山が多いように見受けられました。アメリカにあるロッキー山脈はカナダにある山々よりも、表面がなだらかなような感じがしました。
Canmore に着いた翌日はそこから約100キロほど北西に離れているところにあるあの有名な、レークルイーズを訪れることになっていました。ハイウエーに入り片側2車線の広い道路を走りながら、両側に背の高いロッキー山脈の山々を見ながら進んでおりました。車に乗っていても車窓から見える山々は雄大で、すばらしいの一言に尽きると思います。残念ながら我々がいた4日間ほどは少し雲がかかりどんよりとしていて晴天にはならずに少し残念でした。小一時間ほど車で走ると、大きな屋外駐車場に着きました。そこにはレークルイーズ行きの観光バスが止まっていて、又大きなログハウスでできたお土産屋さんもあり、中には多くの観光客がいて、大変混雑していました。駐車場に止まっていた屋根なしの大きな2階建てのバスに乗り、レークルイーズまで向かうことになりました。15分ほどバスに乗っていると、大きな観光バス専用の駐車場にバスは止まり、運転手の人が次のバスは約1時間後に此処にくるので、それに乗れば次の目的地のレークモレーンに行けるとのことでした。駐車場から多くの人たちの後を追うように歩いて5分もしたら、目の前に大きなエメラルド色をしたレークルイーズが現れました。今から40年ほど前に此処に来たんですが、その時と湖の色は同じだったと思います。すぐそばにはあの有名な、バンフスプリングスホテルも立っていました。聞くところによると、一泊15万円ぐらいから泊まれるそうです。少し我々には手が届きそうにもありませんが、でも泊まればさぞロマンチックな時間が持てるのではないかと思いました。
(↑ レークルイーズに行く2階建て観光バスです。)
レークルイーズの湖畔に着いてすぐに感じたことは、今から40年前と今回とでは来ている観光客の人種の違いが鮮明でした。40年前ではあちらこちらで日本語の会話が聞こえたと思いますし、日本の団体旅行の人達も結構多くいたと覚えていますが、今回は日本人はほぼゼロという感じでした。ところどころにアジア系の人たちが居ましたが、ほぼすべて中国人の人達でした。私が驚いたのは、一番多かったのは、インド系の人達でした。インドから来ているのか、又すでにカナダに住んでいるのかは知りませんが、圧倒的にインド系の人たちが多くて驚きました。これも今の時代を反映しているのかなと思いました。40年前は日本人の観光客、その後は中国人、そして今はインド系の人たちが幅を利かせているような印象を受けました。
(↑ レークルイーズの前に立っている写真です。あいにく少し曇っておりました。)
湖畔から見るレークルイーズのエメラルド色は昔と全然変わっていなくて、とても神秘的でした。そして湖の両側にある高い山々やはるか向こうに見える高い山も雄大で、素晴らしい光景でした。丁度向こうの方で貸しボート屋さんがあったので、1時間ほど借りたらどれぐらいするのかなと思いながら近づいてみて料金表をみたら30分で1万5千円と出ていたので、やめておくことにしました。でも考えると、ボートでレークルイーズの真ん中ぐらいまで行って、湖から両側の山を眺めると、とても雄大な景色が見れたのではないかと、すこし後悔もしております。一応私が撮った湖の写真を張っておきます。レークルイーズの後はバスに乗って30分ぐらいの山の中にあるレークモレインというところまで行きました。この湖も色はレークルイーズと同じエメラルド色で、とても神秘的でした。この湖のすぐそばには大きなログハウスでできたお土産さんがあったんですが、中で働いていた多くの女性従業員の人達はオーストラリアから来ているワーキングホリデービザの人達ですこし驚きました。この次の日に行ったバンフでの馬牧場で働いておられる多くの女性カウガールの人達もオーストラリアから来られている人たちが多かったように思います。この方たちオーストラリア特有の訛りのある英語を話しておられました。二つの神秘的な湖を見た後、又来た道を戻り、また車でCanmore にあるロッジまで帰ることにしました。
(↑ この牧場では、乗馬と幌馬車体験ができます。)
次の日はCanmore からそんなに離れていないバンフに行きました。丁度30キロほど離れているだけなので車で数十分ぐらいだったと思います。今日の目玉は馬2頭に引かれた20人ぐらい乗れる幌馬車に乗って、バンフの近くのトレイルを馬さんが引く馬車に乗って楽しむことでした。馬の牧場に着くのが少し早くてしばらく牧場で待っていたんですが、ここでは幌馬車ツアーだけでなく、馬に乗って2時間ぐらいかけてトレイルを行くコースなんかもあって、多くの人と馬たちで、牧場は大変にぎわっていました。我々の乗る幌馬車を引く馬2頭は普通の馬とは違う大きな馬で、いかにも頑丈そうな体つきをしていました。馬にもちゃんと名前が付けられていて、私たちが乗った馬車を引く馬の名前はジョージとアトラスという名前でした。馬をというか幌馬車は若い女性2名によって運転されています。一人が馬車の前に立って馬を操りもう一人が馬車の最後尾にある台の上に乗り、途中馬たちが糞をした場合、スコップですくって道路わきに放り投げることをしていました。何分馬の体は滅茶大きく出てくる分もかなりの量になるみたいで、若い綺麗なお嬢さんたちが馬の糞を処理するのを見ていると、すこし滑稽に思えました。
(↑ 馬に引かれた赤い幌馬車です。前の方に座っておられるお客さん達は皆アメリカ人です。馬を操っている女性は、オーストラリア人です。)
馬車は川沿いに沿って歩いて行き40分ぐらいすると、休憩所並びに折り返し点に到着をして、そこで我々観光客の為に係りの人が厚いステーキをBBQを使って焼いておられました。このステーキも馬車料金に入っていると後で言われました。こんなところで食べるステーキだからあんまり大したことないと思っていたんですが、何の何の、私はミディアムレアーにしてもらったんですが、肉がとてもやわらかくて、又そこに着いているソースも味が良くて、大変おいしいステーキとなりました。そこでランチを食べ終えて、又来た道をお馬さんが引く馬車で牧場まで帰ってきました。次回機会があれば、乗馬でトレイルの旅をしてみたいと思います。完全にカウボーイの世界です。
馬の牧場から車ですぐのところにバンフの目抜き通りがあります。道の両側にはいろいろな店が立ち並んで、人通りも多く、町は観光客で大変にぎわっていました。場所柄とてもたくさんのお土産屋が多かったように思います。私は土産物などには興味がなく、買ったのは絵葉書数枚でした。子供たちは孫たちに色々なものを買っていたようです。この町は観光客で経済が回っていると感じました。明日はカルガリーに移る予定です。
(↑ バンフのメイン通りです。道の両側にたくさんのお土産屋さんがあります。)
カルガリーはアルバーター州にある大きな街で石油関係の会社の本社がたくさんあります。トロントに比べると街の大きさはこじんまりとしていて、街を行く人々もそれほど多くはないように感じました。私達はダウンタウンにあるホテルに泊まったんですが、ホテルの周りで歩いている人たちも何となく少ないように感じました。カルガリーを離れる前の夜に娘たちに有名なステーキハウスに連れて行ってもらったんですが、そこで食べたアルバ―タービーフは大変おいしかったです。アルバ―ター州は石油のほかに、牛肉の生産地としてもとても有名です。ステーキを注文すると、ウエイターの人が実際に焼く前のステーキを我々に見せてくれました。ものすごく分厚いステーキなんで、驚きました。こういうレストランはどこにもないので、いい経験ができたかなと思いました。背の高い若いハンサムなウエイターの人と我々何処から来たとか色々話をしていると、彼はオランダから来ていると言いました。完璧な英語を話していました。
(↑ カルガリーでとても有名なステーキハウスに行きました。)
(↑ 皆でステーキをオーダーしたんですが、ウエイターの人が肉を焼く前にその肉を見せてくれました。めちゃ大きいですね。)
次の日、又エアーカナダでカルガリー発のトロント行きの飛行機に乗り、4時間のフライト、2時間雄時差を経験してトロントに帰ってきました。40年ぶりのカナダ西部ロッキー山脈を観光して大変満足できたと娘たちに感謝しております。一昨年はカナダの東海岸に行ったんですが、今思うとこの国はなんとまあ大きな国であるのかなと思います。飛行機で東海岸からバンクーバーまで飛ぶと、7時間ぐらいかかり、時差が5時間以上もあります。この素晴らしい国に住める自分がラッキーかなと、移民者として受け入れてくれた事に感謝をしております。
全12回に渡り、カナダに関する記事を書いてくださってましたが、もしかすると今回が最終回になるとのことでした。少し寂しい気がしますが、たくさんの記事を書いてくださり、今まで本当にありがとうございました。
石黒さんの過去の記事は、以下からもご覧いただけます。
第1回「大谷翔平選手、トロントで勝利投手に」
第2回「カナダで1番大きな都市・トロント」
第3回「トロントのクリスマスと新年」
第4回「日本人と英語」
第5回「私の英語とドイツ語」
第6回「英語を喋る上で気を付けて頂きたいこと」
第7回「トロントの学校制度」
第8回「カナダの大企業での仕事環境」
第9回「将来海外で活躍するには、大学での学部は英文系、それとも理系?」
第10回「ボランティアー警察官」
第11回「海外生活50年にして思う事」
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